私事ですが



中学生の頃、(昭和45~46年)先輩がUコン機を飛ばすのを初めて見て、エンジンの音や飛行の迫力に魅せられて、少ないこずかいをやりくりしてUコン機のキットやエンジンを購入しました。ほとんどまともに飛ばせませんでしたが、作った飛行機を眺めていたり、模型エンジンをただ回しているだけでも幸せでした。

当時はエンジンのマフラーを必ず付けるという認識も浅く、たいがいのエンジンはノーマフラーで、大きなエンジン音を響かせていましたが、周りに民家なども少ない場所だったので、苦情を受けることもありませんでした。

エンジンチョークは燃料ボトルの先から霧状の燃料を排気口に直接に吹き込んだりしたものです。また、上下するピストンや赤熱するプラグの状態がエンジンの排気口から直接見ることができたので、エンジンの状態の把握が簡単だったためなのか、今よりずっと品質条件の悪いエンジンや燃料だったと思いますが、手がけでのエンジン始動にもそんなにてこずることは無かったと記憶しています。

その後受験でお蔵入りしたまま高校生、大学生のころも興味はあったもののもう一度やろうという気にはなかなかなりませんでした。

就職して仕事にも少し慣れたころ、ふらりと入った模型店でラジコン飛行機を衝動的に購入。たしか京商のスポルタビアというモーターグライダーで049エンジン搭載の発泡スチロール機だったと思います。エンコンは無く、ラダーとエレベーターコントロールのみでエンジンが止まるまで飛ばし続けるというものでした。この飛行機は、ちゃんと上空に、飛び上がりましたが、ラジコン飛行機の操縦はもちろん初めてなので、上空に舞い上がった機体の制御どころかパニック状態で墜落。その後はバルサキットを購入して数機作っては壊し作っては壊しの連続で、おこずかい全力投入!作成時間と労力無限大、飛行時間数秒という本人にとっては笑えない日々が続いていました。

そんな事を続けながらも、何機目かに作ったムサシノ模型のモスキートモス号で初めてエンジンの燃料が底をつくまでの飛行に成功(といっても飛行機の性能に頼ってのほとんどフリーフライトに近い状態で、操縦とはとても言えたものではなかったのですが・・・)
そして結局はまともに着陸が出来ず、最後は墜落、大破の憂き目に会い、ラジコン飛行機は難しいなぁと思い知るとともに、仕事も忙しくなってきていつのまにか飛行機から遠ざかってしまいました。

それから二十数年経ってインターネットで非常によく飛ぶトイラジコンの飛行機があると話題になっていることを知りました。私としては、おもちゃで、しかも飛行機のラジコンがまともに飛ぶ訳無いと全く信用していませんでしたが、またムラムラと飛行機熱が疼いてきて、まぁだまされたと思って買ってみよう、しかも3000円までの価格だし・・と思って買ってみました。

買ったのは、エアロウイングス 無線機もついて飛行機ラジコンでこの値段は破格です。でもまともに飛ぶ前に壊れるだろうなぁ いや、そもそも飛ぶのかいな?  と思っていましたが、これが簡単に又結構長い時間まともに飛びます。電動だからエンジンの手間ヒマはかからないし、音も静かだし、なんと言っても墜落しても壊れない!!! あれだけ苦労とお金をかけたラジコン飛行機が3000円足らずの出費と、さしたる苦労もなく飛ばせたのです。しかもほぼ思い通りに旋回や上昇まで・・・もう感激と興奮の時間でした。

これがきっかけで、再びラジコン飛行機の深みにはまっていってしまったのです。