トーラス (ゴールデンエイジ バルサ製スクラッチ)
バルサ 自作機
トーラス(Taurus)は1963年のエド・カズマスキー氏の設計によるスタント機だそうです。
日本でもラジコン機やUコン機でキットが発売されていたようです。
私もUコン機は見たことがあり、その美しい姿にいつかは作ってみたいと思っていました。
今回、トーラスの設計図書を手にする機会があったので、作成することにしました。
元設計では翼長170mmくらいの機体ですが、エンジン10から15クラスの翼長1000mmくらいの大きさでで作成することにしました。
エンジンにするのか電動にするのか目下思案中です。
設計図を眺めていますと、作成上の疑問がいろいろと沸いてきます。
壁に設計図を貼って、眺めていますと、疑問点も少しずつ分かってくるような気がしますがまだまだ分からないことだらけです。
ちなみに、この水平尾翼はどんな構造なんだ???
まあ、とりあえず材料集めと部品の切り出しから始めることにします。
例によって、スプレーのり55でバルサに部品図を貼り付けてチマチマと切り出して行きます。
しかし、この貼ってはがせるスプレーのりにはいつも大変お世話になっております・・。
なんとかすべてのパーツを切り出しが完了しました。
これからいよいよ組み立てに入りますが、設計図を見ているだけではいろいろな箇所の納まりが、どうも釈然としません。組み立て作業をしながら、その場その場で考えていかざるを得ないようです。
胴体側板の前部と後部の補強板を貼り付けて・・・・
ちなみに、全体のイメージが、かなり華奢っぽいので、この時点で動力はすでに電動に傾いています・・・。
一応胴体の形になりました。
まだ荒削り状態ですがだんだんトーラスの胴体らしくなってきました。
上部のアール部分は、薄いバルサを貼り付けて作ると思っていましたが、設計図ではどうも厚めのバルサ板を削ってアール部分を作成するようです。
重量的にはいかがなものかと思いますが、硬性はハンパありません。
私も一応削りだしで作成してみました。
はじめは華奢な機体と思いましたが、これならエンジン仕様でも大丈夫そうです。
どうしようかなぁ、悩みます・・・。
水平尾翼ですが、こんな形の尾翼ははじめて見ました。作成に至るまでは大分悩みました。
ねじれに強い形を目指したのでしょうか?
まぁこの尾翼の設計はトーラスの大きな特徴だと思いますので、手抜きしないで、設計図にできるだけ近い形で作成しました。
たぶんこんな感じだと思います。
主翼は翼端に行くほどリブが小さくなるので、歪みのないように作るのに苦労しそうです。
しかし何よりもこの主翼の構造・・・!かなりびっくりです。今まで経験したことがありません。
と言いますのも、前縁の桟が無くて、リブの前部を薄いバルサ材で包み込むと言うか、上面と下面のプランク材でぐるりとリブの前部を囲ってしまうとでも言ったらよいのか・・つまり完全に中空構造になっています。
このために、設計図にはそれぞれのリブに応じた治具の図面がついています。たしかに治具無しではこの構造で作成することはかなり難しいと思います。
これはちょっと私には敷居が高いので、前縁の桟を復活させて、それにリブを接着して行くオーソドックスな工法に変更することにしました。
プラスティック板で治具作って、リブに前縁の桟を嵌め込むための溝を作りました。
前後縁の桟にリブを接着して翼を作成します。
尾翼はこんな感じで納まりそうです。
翼端の形になるように削っていきます。
まだ粗削りですが、思ったより軽く仕上がりました。
あれれ!
主翼がどうもねじれてしまったようです。
私は主翼がねじれた場合は(へたっぴーなので、いつもねじれるのですが・・・)
こんな場合はねじれを修正する方向にねじり返してやるのですが、方法は、重しをかけたり板に固定したりとその都度いろいろです。
今回はクランプ固定で薄板をはさんで修正方向にねじってやりました。
この状態で霧吹きでねじれを修正する箇所のバルサ全体に水を吹いてやり、10分ほど放置の後ドライヤーで乾燥します。
私はたいていこの方法で修正しています。
すみません!ちょうどよい状態より行き過ぎた状態までひねったら、行き過ぎたままになってしまうこともあります。これはもう、とりあえずはちょうどよい状態から試してみるほうが無難かもしれません・・・。
ドライヤーをかけた後バルサのドライヤー熱を十分冷ましてから、思い通りに修正できているか確認しますが、不十分なら再度同じことを繰り返します。
まぁ普通のねじれ程度なら大抵これで修正できると思います。
ねじれ修正については小さなものならフィルム貼り時でも修正できますが、できれば生地状態で無くしておいたほうがよりベストだと思います。
まぁきちんと作ればねじれは起こらないのですが、私はやっぱり製作がヘタッピーなので、ねじれの修正だけは結構うまくなったような気がします・・・・。
なんだかんだと言いながら・・とりあえず生地完成と相成りましたので、仮組みしてみました。
綺麗な飛行機だとあらためておもいました。いつも思うのですが、ラジコン機はこの生地完成状態が一番美しいんじゃないかと・・。
なぜかと考えた結論は・・・・・・
自分で苦労して作り上げた機体の細かな部分は本当はフィルムなんかで覆って隠したくないのです。
ちなみに生地完成重量は224.6gです。
予想&計画重量200gなので、かなり重量オーバーになりました。
洗濯ばさみやクリップ跡などの凹みの修正でパテをかなり使ったので、重くなるだろうなぁとは予想していましたが、これほどとは・・・・・
まぁいまさら手の施しようは無いので、気にしないことにします(汗)
エンジン仕様か電動仕様か悩みに悩みましたが、一応電動で行くことにして、機体上部はバッテリー交換とメンテナンスを容易にするために、大きく開口部分を作成しました。
主翼の接合部の強度がなんだか急に不安になってきましたので、ガラスクロスを接合部上下に貼り付けて強度を確保することにしました。
画像ではわかりにくいのですが、バルサに付着したバルサの粉を押さえるために、シンナーでシャブシャブ(たぶん5~6倍くらい?)に溶いたドープを刷毛塗りしました。これはラッカーでも良いそうです。
バルサの粉も押さえられた上に、バルサ自体も締まった感じになります。
こうしておくとフィルム張りがきれいにできるそうです。
ただし、あまり濃く塗りすぎるとフィルム下の空気の逃げ場がなくなって、かえって貼りにくくなるそうですから非常に薄いドープの一回塗りで終了しました。
重い腰を上げてやっと被覆にとりかかりました。
まだ細かいライン等が入っていない被覆途中です。
カラーリングはもちろんトーラスのオリジナルを踏襲するつもりです。
2014年4月から制作を始めたものの、機器の積み込みとリンケージ等をやり残したまま一年以上も放置したままでしたが、2017年1月に作業を再開です。
放置していた原因はこれ! ホンダクロスカブ110ccというバイクを2015年9月に購入したので、こいつで遊びまくっていました。
さて、使用モーターはGT2218 09です。 3セル9×6ペラで約20A 1000g以上の推力を発揮するそうです。
アンプは30Aですからまぁ十分でしょう。
サーボはEMAX ES09D デジタルサーボです。
そしてFUTABA 18SZ(18ch-2.4GHz FASSTestモデル)です。
ちょっと贅沢してみました。
エルロンサーボは縦置き
ノーズギアはオリジナルではラダーサーボからリンケージで可動させる方式ですが、面倒なので独立サーボニして、プロポ側でミキシングとしました。
電池はこの位置で重心が合いそうです。
アンプはモーターの後ろ。受信機、ジャイロは電池の裏側に設置しました。
電池込みの飛行重量は810gでした。 まぁまぁの重量です。
こんな感じで出来上がりました。(キャノピーはありません!(^^)!)